お祭りに参加しよう 神社の年中行事

お神輿は神様の乗り物

お祭りの一般的なイメージは、お神輿がでて、出店が並ぶ賑やかなものかもしれません。神輿はその名の通り、神様が乗る輿(乗り物)のことで、神様の神霊が遷されており各氏子地域をめぐることで氏子の人々にご加護を与えます。このようなお祭りは、神社にとって重要な「例祭」と呼ばれるお祭りです。田植えを行う春や収穫を祝う秋に行われることが多く、また神社の創建日やお祀りしている神様のゆかりの深い日などに行われます。

例祭のような盛大なお祭り以外にも神社では神職だけで行うお祭りがあります。まず毎日行われる日供祭。これは神様に朝夕のお食事をお供えするお祭りです。また毎月1日と15日には月次祭と呼ばれるお祭りがあります。国家の平安と、氏子崇敬者の安泰を祈るお祭りで、神社によっては参列することができます。毎月1日と15日に参拝すると特にご神徳があるとされ、月参りと呼ばれます。

このようなお祭りのほかに、全国の神社で共通して行う年中行事があります。最も有名なのが元旦に行われる歳旦祭です。新しい年を迎えたことを感謝し、その年最初に汲んだ若水を神様にお供えします。

稲作と深く関係するお祭り

神社の年中行事には稲作と深い関係があります。毎年2月17日に行われる祈年祭は、その年の豊作を神様に祈願する祭りです。また毎年11月23日に行われる新嘗祭は、その年の収穫を感謝するお祭りです。この対となる2つのお祭りは特に重要なものとされます。

また季節の変わり目に厄を祓い、健康を祈願するお祭りも多くあります。例えば、節分として知られる節分追儺祭。節分はその名の通り季節の分かれ目にあたり、立春(毎年2月4日頃)の前日の2月3日に行われます。また6月30日と12月31日に行われる大祓は、ちょうど暑さ、寒さが増す時期に行われます。

祝日に神社にお参りしよう

全国の神社でお祭りがある日が祝日であることは偶然ではありません。元々は重要なお祭りがある日だからこそ「祝う日」として設けられた休日なのです。

例えば、2月11日の「建国記念日」は初代神武天皇が即位した日とされ紀元祭が行われます。新嘗祭が行われる11月23日は「勤労感謝の日」ですし、「文化の日」となっている11月3日は明治天皇の誕生日で明治祭が行われます。これらの祭事は一般参拝者も参列できる場合がありますので、祝日には神社に参拝してみるのもよいでしょう。

全国の神社で行われる主な年中行事

日付お祭り説明
1月1日歳旦祭新しい年の始まりをお祝いします。
1月3日元始祭皇室の年のはじめをお祝いします。
2月3日節分追儺祭季節の変わり目に鬼に象徴される災厄を祓う豆まきを行います。
2月11日紀元祭初代神武天皇が即位したことをお祝いします。
2月17日祈年祭五穀の豊かな実りをお祝いします。
3月春分の日春季皇霊祭皇居で皇室の祖先をお祀りする皇霊祭が行われ、全国の神社で遙拝式(皇居の方角に向かって拝礼すること)が行われます。
4月29日昭和祭昭和天皇の誕生日にその遺徳を偲び、遙拝式が行われます。
6月30日夏越大祓知らず知らず身に付いた穢れを祓い清めます。
9月秋分の日秋季皇霊祭皇居で皇室の祖先をお祀りする皇霊祭が行われ、全国の神社で遙拝式が行われます。
11月3日明治祭明治天皇の誕生日にその遺徳を偲び、遙拝式が行われます。
11月15日七五三祝祭3歳男女児、5歳男児、7歳女児の健やかな成長を祈ります。
11月23日新嘗祭その年の収穫を感謝するお祭りです。
12月23日天長祭天皇の誕生日をお祝いするお祭りが行われます。
12月31日年越大祓新年を迎えるにあたり知らず知らず身に付いた穢れを祓います。